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2007年6月著その3 優しいお金、モニョンマネー


優しいお金、モニョンマネー                       2007年6月9日

栃木県に、「空とぶモニョンゴロ村」というとても優しい村がある。小さな人、弱っている人、悲しんでいる人、
苦しんでいる人、辛い思いをしている人を励まし、皆で共に生きていくための様々な活動を展開している村だ。
「アトカラクルヒトノタメノハタケ」、「森のパン屋・きこりでぱん」、「村立ブルーベリー農園」、「若者自立塾」、
「知的障がい者グループホーム・草想舎」、「村立モニョンゴロ銀行」、「里山自然循環型エネルギー経済研究所」など、
盛りだくさんの活動がいきいきと展開されている。

モニョンゴロとは、ケニアのキクユ語でムカデの意味。ムカデ競争は、弱い人に合わせないとどんなに強い人でも転んでしまう。
村長の佐藤隆司さんの想いがこめられた名前だ。

あるとき、ケニアで暮らす私のもとにモニョンゴロ村からメールが届いた。重い病気に苦しむアフリカの子どもたちを抱えて、
手術や薬にかかる費用をどうしたらいいかと途方に暮れていたときだった。

「子どもたちのためになる優しいお金を、子どもたちが自分で発行すればいい」

佐藤さんは丁寧に説明をしてくれた。なんでも、モニョンゴロ村で流通しているお金は「モニョン」という通貨で、
子どもたちが描いた絵で作られた優しいお金なのだそうだ。日本円に対する1モニョンの両替率は100円。

村でのある一日の様子はこうである。

「本日、障がい者のひでやんが落ち葉集めを手伝ってくれたので、6モニョン支払いました。
彼はベーカリーのユリちゃんから6モニョンでオーガニックパンを買いました。
ユリちゃんは6モニョンでアメリアさんから英語を教わり、アメリアさんはそれでゲストハウスの宿泊代金を支払いました」

村長さんは、戻ってきたモニョンマネーでまた次の人に仕事を依頼できる。また、流通量が一定以上になると
古いお金は、展覧会用に蓄財される。でも貯めこむといっても利子は付かないし、子どもたちの夢の数だけ絵が増えるだけ、
という寸法だ。そして、10年後、20年後、モニョン紙幣は再び、子どもたちの手に返される。
そのとき、大きくなった子どもたちに優しかった頃の小さな自分を再考してもらうのだ。

ケニアの子どもたちも、早速、絵を描きはじめた。ハガキサイズの紙に自由に絵を描き、名前、年齢、題名を入れる。
村立モニョンゴロ銀行にそれを送ると、日本円に両替してくれるので、そのお金で薬や食料が買えるようになった。
病気に苦しむ友達を助けたいと、ケニアのスラムや村の子どもたちは一生懸命、モニョンマネーの発行に精を出している。

一枚一枚、みんな違うお金。夢や愛情がこもっているお金。鉄砲や地雷は買えないが、流通して、
優しい気持ちが広がっていくお金。次はどんなお金が自分の手元にやってくるかワクワクする楽しいお金。
こんなお金のシステムがあちこちで機能するようになれば、世界はもっと平和になることだろう。

*空とぶモニョンゴロ村のブログ http://blogs.yahoo.co.jp/nonkikonkigenki

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