Wed, September 20, 2017

2005年9月著その2


サイディア・フラハ(幸福の手助け)                    2005年9月22日

ケニアのキテンゲラという田舎町で、貧困に苦しむ子供たちと共に生きる日本人男性がいる。荒川勝巳さんは1985年、エチオピア飢餓の報道に胸を痛めてアフリカに渡り、ケニアの貧困児童を支える活動をはじめた。私利私欲のまったくない、純粋なボランティア活動だ。支援者グループの「サイディアフラハを支える会」が発足するまでの間は、日本に「出稼ぎ」に行って稼いだお金をケニアでの活動に費やしてきたという。ところが、荒川さんには「アフリカの子供たちを救うんだ」という変な気負いはなく、いつも自然体で、子供たちに温かい愛情を注ぎながらケニアの片田舎でひっそりと暮らしている。

現在、孤児の子供たちのための養護施設、幼稚園、貧困家庭の女性たちのための洋裁教室、孤児の里親制度、学費援助などを行い、「幸福の手助け」の輪を広げている。

私がはじめて荒川さんのもとを訪ねた10年前には、施設の周辺は草木も生えぬ砂漠のような様相だった。そんな荒野のど真ん中に彼は、ケニアの仲間たちと共に施設を建て、木を植え、畑を作った。荒野の田舎町だったキテンゲラは、ここ数年で爆発的に人口が急増する工業地帯となった。ナイロビや地方で貧困にあえぐ人々が、職の機会を求めて次々とやってくる。社会の中で恵まれぬ状況に置かれた人々に接する荒川さんのまなざしは優しい。小さな声でぽつりぽつりと語り、朴訥で穏やかな荒川さんは、地域の貧しいママや子供たちに「アンコー(おじさん)」と呼ばれて慕われている。

日本を懐かしく思うことはないですか?と聞かれて、荒川さんは、「ここではお互いに声を掛け合って暮らしているから、人々が無言で通り過ぎる日本では怖い気持ちになるときがあります」と言った。サイディア・フラハを訪れると、ママや子供たちが歌って踊りながら出迎えてくれる。一度歌いはじめると、楽しくてなかなか止まらない。料理をしながら歌い、洗濯しながら踊る。アフリカのママたちは陽気だ。その彼女たちの笑顔の影には、病気で夫を失い、子供を抱えて貧困のどん底で生きていたり、日々の食事にも事欠くような厳しい現実が横たわっている。それでも、手を取り合って共に生き抜いていくことの喜びや尊さを、彼女たちは全身で表現している。

スワヒリ語で「幸福の手助け」と名付けられた荒川さんの活動を、私は心から応援したい。荒川さんは毎年日本におもむき、各地でアフリカのお話をして回っている。ぜひ出かけていって、アフリカの風に触れて欲しい。

サイディア・フラハ公式サイト:

http://www.geocities.jp/hiroki_site/saidia/

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