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「ジャスティス!」   by 大西 匡哉


「ジャスティス!」   by 大西 匡哉           2008年01月22日10:41

月曜日。ナイロビの街は普段の様子を取り戻していた。
ゴングロードも先週はスイスイ走っていたのだが、今日は渋滞している。
No‘8でバスを降り、キベラへ続く道沿いにはいつもの市が立ち、野菜や果物を売る人、買う人、通りすがりの人々で賑わい、
ザワザワと活気があふれている。

途中で新聞を買い、ぬかるんだ道を歩く。人々の話す声。ラジオから流れるポップスやゴスペル、ヒップホップ。
スワヒリ語やルオ語の挨拶。子供たちの元気な笑い声。人々のキラキラした目がこちらを見る。
「ハローチャイニーズ!」と手を振る男。「イエスアイムチャイニーズ!」と笑って答える。
水を運ぶ人や、洗濯する女たちや、ただ雑談する男たち。野菜や、油で揚げた魚や、炭や、チャパティを売る人々。
賑やかないつものキベラの音がする。

変わったことといえば、キクユの店がつぶされ、皆出て行ってしまった。
しかしラインサバなどはキクユ人が多く、未だに小競り合いが続いている。

マゴソに着くと、元気のいい子供たちの声がする。(写真1,2,3)
今日は大勢来てる。リリアンに聞くと、全部で87人、そのうち7人は転校してきた子達だそうだ。
リリアンとママアギーたちが、せっせと新しい制服を縫っている。うれしそうだ。

どうやらマゴソも本格的に新学期を向かえられたようだ。

お昼を食べた後、タウンに向かうミニバスの中で、後ろの席のオヤジが話しかけてきた。
「おいムズング、このケニアをどう思う?」
「どうもこうも、こんなのおかしいよ。罪もない人達が殺されて。指導者たちが悪い。」
「何?指導者たち?指導者だろ?悪いのは一人だ。違うか?」
「うーんどうなんだろう?まぁ一人が悪いのは確実だけど。」
「おい、よく聴けムズング。お前のその帽子をオレが取り上げたらどうする?」
「返せっていうよ。」
「そうだろ?で、もし返さなかったら喧嘩になる。それで、お前がオレに殺されたらあんまりじゃないか。」
オヤジは少し酔っているが、周りの乗客も話を聞いている。
「う~ん、確かにそうだね。ひどすぎる。でも、解決策がないじゃない。」
「解決策はジャスティスだ!」と答えたのはドライバーだ。運転しながら話をずっと聞いていたらしい。
「俺たちの答えはジャスティスだ。それが答えだ。」
丁度そのときGSU(軍)の集団が、渋滞に巻き込まれたミニバスの横を通り過ぎる。ドライバーが言う。
「見てみろ、あいつら。まだくそガキじゃねぇか。」
車内一同GSUを見つめる。肩にはライフルをぶら下げている。確かに皆まだ若い。

それ以上会話は続かなかったが、「答えはジャスティスだ!」と答えたドライバーの言葉が心に残った。

大衆は正義を求めているのだ。昨日の新聞で、ODMが選挙の不正を大々的に暴いていた。
子供に聞いてもキバキが票を盗んだと答えるだろう。

これだけ国中に見透かされていながら、大統領の座に居座り続けるキバキの気が知れない。

警察、GSUの暴挙(死者のほとんどは警察と軍の発砲による。)も国際社会に波紋を投げかけている。

そんな中コフィアナンが明日到着する。

人々の求める正義によって、不正は裁かれるのだろうか?

 

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