Wed, August 22, 2018

キベラの近況 2     by 早川 千晶  


キベラの近況 2     by 早川 千晶           2008年01月25日00:23


さきほどの、「キベラの近況1」の日記のほうにUPしようと思って忘れた写真をここに載せます。
マゴソスクールの子どもたち、がんばってますよ~。の写真です。

さて、続きを書きます。
ケニア側でも日本側でも、状況を気遣って支援を届けてくださる方々がいらっしゃいました。本当にありがとうございます!
食料などを届けてくださったナイロビ在住の日本人の皆さん、お金を届けてくださった方、
マイシャ・ヤ・ラハ基金の口座に緊急支援金を振り込んでくださった方々、
応援のお電話やメールをくださった方々・・・ ほんとうに心から感謝です。
リリアンをはじめ、みんながどれだけ励まされているかしれません。
キベラの内部は、物資不足と物価の高騰がひどく、マゴソスクールの近場で買出しをすることが困難です。
そのため、キベラの外で買出しをして、中に運び込むしかないのですが、これがまた運搬が困難。マサヤがずっと助けてくれています。
キベラ内からキベラ外に脱出したくて今までずっと脱出できないでいる人々も、ちょっとでも荷物を運ぼうとしているところを見られると、
日中でも襲われて強奪されるため、引越し先が決まってもなかなか引越しができずにいる人々もたくさんいます。
キベラの近くのナクマットで買い物をしてキベラの中に運び込もうとしているときに、襲われて強奪されることも頻繁にあるため、
誰もが日常的な買い物すら困難をきたしています。
マゴソスクールの場合、給食や食糧配給のために大量に買い付けをすることが必要ですが、この買い付けと運搬に苦労しています。
そんな中で、昨日は、Feed Your Lamp というキリスト教団体からマゴソスクールは食糧援助を受けることができました。
トウモロコシを100kg分。私たちの仲間のマシモニ・ユースグループの面々が参加している団体のため、交渉して取り付けてくれたのでした。
とても助かりました。

それにしても、マゴソスクールは今後、運営資金をどうしていくかを早急に考えていかねばならない事態になってしまいました。
そもそもマゴソスクールは、海外からの援助を主体として成り立っている学校ではなく、キベラスラム住民の手による、
自助努力の自立運営を目指してきた学校でした。
ですから、学校運営に必要な資金は、大部分はいくつかの「収入を得る活動」によって自らの手で作り出して捻出してきていました。
「収入を得る活動」としてやってきたことは、
1.スタディツアー、2.CD制作、3.チャリティグッズの制作、4.廃品回収した物品の販売、5.日本でのトーク&ライブのツアー、でした。
ときどき、キベラの子どもたちに対して想いを寄せてくださる方々からのご寄付をいただくことがあるときは、
そのお金で教室建設のためのセメントを買ったり、机や椅子を作り足したりなど、主に、日々の運営にかかわる資金としてではないところで
活用させていただいてきました。
日常的な運営にかかわる費用の主なところは、先生たちの給料と、給食の食材代が一番大きなもので、
これにかかる費用は月々変動しますが最低でも月額7万シリング(約14万円)。年間にして約168万円、という計算になります。
2007年の場合はこのうち、約4分の1が、NPOアマニ・ヤ・アフリカとNPO「たのしい地球」から寄せられた支援、
およびピースボートの船内募金によってまかなうことができましたが、あとの4分の3は、ほとんどが、スタディツアーの収益を主とする
「収入を得る活動」でまかなわれてきました。

ところが、今年はこのスタディツアーからの収入が、まったく期待できない状況になってしまいました。
例えば、現在航海中のピースボート60回クルーズでは、2月初旬にキベラへのオーバーランドツアーを予定していたのですが、
これが大変残念なことにモンバサへの寄港じたいを取りやめすることになりました。
また、1月以降、予定されていたツアーも、次々とキャンセルが続出。
ケニアの情勢が不安定なため、これから先どうなるかまったく読めない状態です。

この10年間、キベラの中で活動をしてきて、海外からの援助に頼らずともキベラの人々がイキイキと活動をすることができ、
助けを必要とする子どもたちを助けることができる道を模索し続けてきて、様々な知恵や経験や技能や人脈を寄せ集めて試行錯誤した末に、
スタディツアーやCD制作、グッズ制作と販売などの体制が徐々にできあがっていき、2007年はそれが最も軌道に乗った年でした。
子どもたちの数もどんどん増えていきました。
特にスタディツアーは、キベラの様々な自助努力グループが参加して、みんなで力を合わせて作ったプログラムであり、
キベラの人々が誇りを持って自分たちの活動や生活を伝えることができる場になっていました。
学びたい、交流したいと願う人々がケニアにやってきて、その人々に提供する学びのプログラムをケニアの人々が自らの手で作り出し、
それによって収入を得ることができる。とても有意義なプログラムだったと思います。
やればやるほど、キベラ側の面々にとっても、やる気が出てきて、自覚が出てきて、誇りや活力がわいてきて、すばらしい効果があったのです。

ところが、こういう事態になって、ツアーのキャンセルが続出。これにはみんなガックリと肩を落としています。
収入が入ってくる手段がなくなる、という現実的なこともひとつですが、それだけではなく、こういうときだからこそ、
知ってもらいたいことがたくさんあったし、意見を交換しあって共に活動していけることがあると思っていたからです。

私としては、ケニアの今の現状ででも、ツアーの受け入れをすることは可能であると思っているし、
望む人々のためにはツアーの受け入れをしていきたいと思っています。もちろん、十分な安全対策を行ったうえでの受け入れです。
私たちはこれまでも、キベラに駐屯している警察と、キベラ内の青年団と、とても良い連携関係を作り出しており、
それによって、このようなスタディツアーの受け入れや、撮影などの受け入れが可能になっていました。
それは、キベラの人々が、こういうスタディツアーや撮影を行う意義を実感してきたからこそ、やってくるお客さんを自分たちが守る、
という体制を作り上げていたのでした。

これからも、ケニアのスタディツアーに参加したいという人々には、ぜひ、あきらめないでいて欲しいと願っています。
今現在、3月1日出発のスタディツアーも、ゴールデンウィークのスタディツアーも、まだ消滅はさせていません。
ですが、参加希望されていた方々も、キャンセルが続出しています。

そんなわけで、現実的に考えると、こうしてスタディツアーの収益で何とかまかなってこれたマゴソスクールの運営資金も、
今後、別の方法で何とかしていかねばならないな・・・と考え始めているところです。
これから、日本のマイシャ・ヤ・ラハ基金のみんなとも相談していきたいと思っています。

それにしても、上記はマゴソスクールでの私的な状況でありますが、これはマゴソだけの話ではなく、
ケニア全体でいったいどれだけの経済的打撃を受けるかというと、大変なものだと思います。
ケニアでは、観光業というのは大きな収入源の主要産業ですが、これが大打撃。
マサイマラなどの国立公園・保護区やモンバサ・マリンディなどのビーチリゾートなど、ツアーキャンセル続出で、
ホテルやロッジはみんなガラガラ状態。閉めはじめているところも出ています。
ホテルやロッジで働いていた人々や、ツアー業界で働いていた人々なども、続々と職を失うわけなので、
経済状態は急激に悪化することが予想されます。 長期的にいったいどれだけの打撃になるかと考えると・・・

だけど不安ばかりをつのらせても、どうにもなりません。
あの手この手で臨機応変に考えて、危機を乗り切っていくしかないですね。

それでは、このあとは、昨年KCPEを受験したマゴソの子どもたちの結果はいかに?!という明るい話題を書きたいと思います。

次に続く。

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