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竜巻太郎がマゴソスクールにやってきた! by 早川 千晶


竜巻太郎がマゴソスクールにやってきた!    by 早川 千晶    2008年02月09日10:44

キベラのマゴソスクールに、久しぶりにお客さんが来てくれた!
やってきたのは、ドラマー竜巻太郎。
子どもたちはほんとにほんとに大喜び。
こんなご時勢にほんとによくもまぁ来てくれました。

竜巻太郎は、私や神戸先生の長年の友達・のなか悟空が主催した「D-1ドラム選手権」の優勝者。
優勝商品はなんと、アフリカ往復航空券なのだった。
若手ドラマーを盛り上げようという、悟空さんのイキな心意気なのだ。

悟空さんと私は、1988年末にケニアで出会い、その後、1989年にザイールのキサンガニで再会したり、
悟空さんが再びアフリカにやってきたときにも我が家に遊びに来てもらったりと、共有してきた思い出がいっぱいある。(本当に愉快な旅だった。)
悟空さんは、ドラムセットかついでキリマンジャロに登り、てっぺんで叩いたり、リヤカー引っ張って中南米10カ国ドラム演奏、
トラクターで日本縦断ドラム演奏など、とにかく奇想天外なことを次から次にやってのけるド迫力のドラマーだ。
(著書もとても面白い。)

のなか悟空のホームページ→ http://homepage2.nifty.com/nonakagoku/goku/

その悟空さんが、今回はドラム選手権を主催して、その優勝者にはアフリカ旅行をプレゼント、
そして、子どもたちのためにピアニカ・笛・ハーモニカを集めて優勝者にたくす、とのことだった。

みごと優勝したのは竜巻太郎。

竜巻太郎のオフィシャルサイト→
http://tatsumaki-talow.com/

1月31日に出発が決まっていた太郎くんだが、ケニアで暴動が勃発。
やむをえず、行き先はタンザニアに変更になった。

ところが、やっぱりどうしてもケニアに行こう。と太郎くんは、ダルエスからザンジバル訪問後、陸路でアリューシャまで、
そしてさらに国境を越えてナイロビまで来てくれた。

そして。キベラスラムのマゴソスクールへ!

暴動が勃発してから、マゴソスクールの子どもたちはいっぱい怖い思いをして、食べ物も不足して、
元気がなくなってしまった子どもたちもたくさんいた。
毎日、機動隊が出て催涙ガスが投げられたり、警察の発砲や、ナタを振り回す怖い大人たちがたくさん出たりして、
本当に心の落ち着かない日々を過ごしていた。
これまでずっと何よりも歌や踊りやタイコが大好きだった子どもたちだけど、ここのところはとてもそれどころではなかった。

だけどそこに、竜巻太郎が来てくれた。(楽器をいっぱい抱えて!)
いそいそとタイコを取り出して、火に当てて乾かす子どもたち。
ほんとにほんとに久しぶりだ。
中庭に集まって、みんなが歌いはじめる。
どんどん、声が大きくなって盛りあがってくる。
歌声や手拍子、タイコの音があたりに響き渡って、近所の人々も嬉しそうにのぞきにきた。
手拍子を叩いて歌いながら、子どもたちの顔がどんどん輝いていく。
ああ~ これだ。これこれ。
この高揚感、この開放感、この楽しさ、・・・戻ってきた。
みんな笑顔で大きな声で歌う。

そしたら、なんと、雨が降ってきた。
ケニアでは、雨は神様からの祝福だと言う。
今はカラカラの乾期の時期で、普通は雨は降らないのに。
神様からの祝福の雨が、子どもたちの上にパラパラと降ってきた。
ますます歌声にも元気が出てきた。

それから、子どもたちが次から次へと、いろんな民族の歌を歌って踊った。
(マゴソスクールの子どもたちは、いろいろな民族出身の子どもたちがまざりあって仲良く暮らしている。
だからみんな、いろいろな民族語で歌を歌うし、いろいろな民族の伝統の踊りを踊る。)
キシイダンス、スクマダンス、ルヒヤ族のスクティ、ルオ族のラモギダンスなど・・・
大人たちも、先生たちも、踊りだした。
私も一緒に歌いながら、あまりにも嬉しくて涙が出そうになった。

太郎くん、悟空さん、ほんとにほんとにありがとう。
それと、楽器を提供してくれた人々も、ほんとにありがとう。
音楽の力は、ほんとにすごいね。
元気が出てくる、力がわいてくる。
みんなの気持ちがひとつになる。
心が解放される。

子どもたちの歌声がスラムの中にも響き渡って、そのあとでマゴソスクールを出て歩いていたら、
なんだかまわりに平和な空気が漂っているような気がした。

思えば、キベラスラムの人々の暮らしは、いつも音楽と共にあった。
いかに世知辛い世の中でも、苦しい暮らしでも、歌って解放されて、歌って勇気をもらって、いつでもスラムの中には音楽が響き渡っていた。
暴動がひどかった直後、まだ人々が家の中にこもっていて恐る恐る外を覗いているような状態だったとき、いつもと違って殺伐として
異様に緊張した空気が漂っていたが、あのとき、音楽が鳴り響いていなかったということに気がついた。
ガタピシのオンボロスピーカーやラジオから、ビリビリ雑音を鳴らしながら響いているゴスペルやアフリカンポップス、
ママたちが洗濯しながら大声で歌っている歌声、路上や教会から聞こえてくるタイコ、子どもたちの笑い声・・・
これらの日常的な音が、一切聞こえてこなくて、シーンと静まり返って緊張しているスラムは、異様だった。
いまはまた、この音をだんだんと取り戻している。
人々が生きている音だ。
私がキベラにはじめて出会ったとき、最もひかれたのは、このキベラの中で人々が生命力を放ちながら生きている、命のざわめきの音だった。

キベラスラムの歌声CD 第一弾の「TWENDE NYUMBANI~おうちに帰ろう」のほうには、
マサヤがキベラの中を歩き回って録音したキベラの音が収録されているので聞いてみてください。

さて、来週の月曜日には、竜巻太郎はジュンバ・ラ・ワトトにも登場します。とっても楽しみです。

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