Wed, November 22, 2017

援助物資を送りたい方へ

2009年にNHK  BS-1でオンエアーされている

「地球AGORAという番組に、マイシャ・ヤ・ラハの早川千晶が出演いたしました。

多くの方にご覧いただき、たくさんの励ましのメールをいただきました。

どうもありがとうございます。

 

番組への投書に

「・・・(略)、早川さんのことを知りました。あのスラムで学んでいる子供たちに
古着(新品同様)、ノート、鉛筆等を送ってあげたい。学校の住所をおしえてください。」と言う、質問があったそうです。

それにつきまして、早川千晶とマイシャ・ヤ・ラハの意向をここに

掲載させていただきます。

大変ありがたいお申し出でお気持ちはとても嬉しいのですが、援助物資に関して、いろいろと知っていただきたいことがあります。

まずひとつに、ケニアでは、郵送での物資の受け取りには税金がかかります。

それは、地場産業の保護のためです。

大量の援助物資が流れ込んできたせいで、ケニアの繊維産業などが打撃を受けて、繊維工場などがつぶれてしまいました。そのせいで、国の方針として、
援助物資にも税金を課しているのです。

私たちは、援助物資を郵送で送りたいと言ってくださる方々には、
ありがたいのはやまやまだけれども、このことを説明させていただき、
お気持ちだけお受け取りしています。

それと、もしもご本人がケニアに来られる機会があるときには、それを、ご自身がご自分のお荷物として持ってこれる範囲でお持ちになられるとしたら、ナイロビでありがたくお受け取りして、子どもたちのために活用させていただきますとお伝えしています。

しかし、これはあくまで、すでに不用品として物品がある場合のみで、
新規に購入することはやめてください、とお伝えしています。

さらに知っていただきたいことがあります。
私の考えとしては、ケニアのような貧困に苦しむ国が貧困を解決していくためには、国の経済を根底から支える地場産業を育てて、
雇用機会を拡大することが大切だと思っています。

そのため、私は、先進国からケニアに物資を持ち込むのではなく、
ケニアで作られた製品を購入するほうが、
ケニアの人々を助けることになると思います。

ケニアでも、服、ノート、鉛筆などは自国で生産していますので、
それを購入することが、この国の人々の仕事を助けます。

また、古着に関しては、ケニアでは、巨大な古着産業がありまして、
先進国から流れてくる大量の古着ですが、これが巨大なマーケットを構成しています。

地平線までえんえんと、見渡す限り
古着と古靴で埋まっている古着の卸し市場があり、
そこから、地方の村々や周辺国まで、古着が流れて行きます。

これが、ケニアの地場産業に打撃を与えている事実があるものの、
しかし、この古着産業に従事して日々の糧を得ている人々も多数存在しているというのが現状です。

その人々は、非常に薄利多売で、
スラムや、地方の村々まで古着を行商していくことにより、生計をたてています。

その人々によって売られている古着は、1枚50円とか100円とかいった、
とても安価で、庶民に手の届く衣料品となっています。

また、私たちマゴソスクールには、洋裁教室も作っており、
ここでは、シングルマザーたちなどが物品制作をしています。

マゴソスクールの子どもたちに服が必要なときは、
この、マゴソ洋裁教室で作るか、もしくは、キベラの古着行商人から購入するようにしています。

なぜならば、そうすれば、洋裁教室の人々や、
古着行商人にとって、わずかでも収入になり、彼らが生活の糧を得られるからです。

それでも、日本で出る新品同様の古着をケニアの子どもたちに活用して欲しい、
という日本の方々の温かいお気持ちは、痛いほどわかります。

ですがあえて、そういう方々にこそこういう現実をお話させていただき、

世界の格差を縮めるために必要なことは
何かという本当のことを見つめていただければと思っています。

世界の経済競争は、人間の価値観を基盤にして成り立っているものではないでしょうか。

この世界には、豊かな国々がより豊かになり、
貧しい国々がより貧しくなっていくという悪循環の構造があります。

豊かな国の人々は、自国で出る古着などは、
できるだけ自国でリサイクルすることが大切ではないかと思います。

そうしなければ、世界の格差は、ますます広がるばかりではないでしょうか。

ですから、お願いしたいのは、日本で出る古着は、アフリカに送るのではなく、
日本でリサイクルしていただければと思います。

そして、ケニアの子どもたちのためにご支援をされたい場合は、
ケニアの製品を購入して、ケニアの経済をサポートしていただければと思います。

ご理解いただけますとありがたいです。どうかよろしくお願いいたします。

「マイシャ・ヤ・ラハ基金(=スワヒリ語で、幸せな人生、という意味)」が窓口になり、ケニアで作られた物品を日本で販売して支援金を生み出したり、イベントを行ってアフリカ理解を深めたり、日本ーアフリカ間の交流活動などを行っています。募金窓口もありますが、物資の受付窓口は設置していません。

どうか、ご理解、よろしくお願いいたします。

早川千晶 マイシャ・ヤ・ラハ